よくある質問

UFO-Eについてお客さまから多く寄せられたお問い合わせをQ&A形式にまとめております。

熊本地震でUFO-E仕様の住宅に被害はありませんでしたか?

益城町周辺、熊本市内では震度7が2度も襲いましたが、家具が倒れないなど、効果が証明され、幸い、怪我人もありませんでした。とは言え、想定外の地震も考えられますので、家具の転倒防止、避難、防災準備は怠らないようにお願いいたします(UFO-E 熊本地震報告書 参照)

摩擦減震は聞きなれませんが、どの様なものですか?

円盤状の小さな、UFO-Eを基礎と土台の間に大工さんの手で取り付ける簡単なものですが、地震の力を滑りで逃がし、摩擦でブレーキをかけで、地震力を半分以下にする「大型地震対策」の新しい概念です。

耐震、免震、制振構造は良く聞きますが、違いは何ですか?

  1. UFO-Eは特に、木造で新耐震基準300gal(構造計算に使う地震力の系数0.3)を超える大型地震対策用に開発されました。
  2. UFO-Eは摩擦抵抗で減震するので、免震、制振のようにゴム、バネを使わない構造ですから、偏芯や、バラバラ振動で建物にダメージを与えません。
  3. UFO-Eは地震エネルギーが建物躯体に伝わる前に、減震するシステムですが、免震構造と違い、静止摩擦と歪摩擦のWブレーキをかけるので、数㎜の変位で効果が現れます。

有効な大型地震対策にどの様なものが有りますか。

  1. 現状の大型地震対策で最も有効なのはUFO-Eと考えられます。摩擦ゲンシンパッキン「UFO-E」は金属の摩擦抵抗で地震力を減衰させるもの、基礎と土台の間に設置することで地震力を減衰します。大型地震に威力を発揮し、阪神淡路の破壊力を示す、地震加速度820galで、UFO-Eを使用した場合、共同研究をお願いしている、東洋大学工業技術研究所の実験で地震力が半減することが実証されています。
  2. 木造の免震は地震力を積層ゴム、ローラー等で逃がす構造で、30cm程度の変位で加速度を小さくします。地盤の固有周期の長い軟弱地盤、積雪地には向きません。高価です。
  3. 制震構造は機械的、塑性金属、粘抵抗ゴム、ダンパーなどで地震力の建物の負担を軽減しますが、中高層ビル、RC、鉄骨造に開発されたもので木造住宅では偏芯倒壊の恐れがあるので、建築構造の常識では採用しません。(UFO-Eカタログ 制振構造の落とし穴参照)
  4. 耐震構造は従来通り、剛性を高めて地震力に抵抗するものです。現行耐震設計は用途別基準ですので、住宅の場合、新耐震基準でも阪神淡路の地震波で倒壊する可能性があることが実験等で確認されています。

何処に取り付けるのですか?

基礎パッキンと同じく、基礎と土台の間です。大工さんの手で簡単にセット出来ます。

基礎パッキン、ゴムパッキン等とはどう違うのですか?

  1. 木造の耐震強度を超える、大型地震のエネルギーを摩擦ブレーキで半減出来ます。
  2. 空気抵抗の少ない、円盤形なので、基礎パッキンより通気量が大きく、湿気にくくなります。
  3. ゴムパッキンは生活振動には有効ですが、周期の大きい地震の波は吸収しません。
  4. 柔らかいゴムやバネを基礎の間に挟むと、1,2階の荷重差で傾いたり、揺れるスピードがバラバラになる恐れがあるので注意が必要です。

長周期振動が問題になって居ますが、UFO-Eには効果は有りますか?

長周期振動が怖いのは、地震の揺れ周期が建物の揺れ周期と重なって、共振により揺れが増幅されて倒壊すると言うものです。摩擦抵抗(ブレーキ)で減震する「UFO-E」は共振させる振動周期を持ちませんので大丈夫です。勿論、共振で増幅された場合も加速度が増大すれば、摩擦減震効果は発揮されます。

縦揺れにも効くのですか?

UFO-E自体は亜鉛合金製ですので木材に比べて、強度は十数倍ありますので、縦揺れで壊れませんが、縦揺れは減震しません。

  1. 建築基準法の構造計算でも、縦揺れの破壊力は少ないので、上下の荷重は建物の自重と積載荷重で十分なので、構造計算は不要とされています。
  2. 縦揺れを吸収する、ゴムやバネを採用すると、ゴムパッキンでも説明しましたが、荷重の違いによる傾きや、揺れの早さの違いで、建物を危険にさらすことになります。

UFO-Eの設置間隔がまちまちでも減震効果は変わりませんか?

UFO-Eの効果は個数により変わることはありません。

  1. 地震力(水平力)も摩擦抵抗(ブレーキ力)もUFO-Eが負担する同じ荷重に比例して大きくなりますので、効果は同じです。
  2. 基礎パッキンと同じように、土台が撓まないことを注意して、大工さんの手で簡単に取付が出来ます。詳細は実施時にUFO-E標準仕様書及び解説書を配布しますので参考にして下さい。

地震でずれて、設備に問題が無いのですか?

UFO-Eは摩擦ブレーキで変形を押さえながら減震するので変位が数mmと少なく、通常の設備配管で十分です。

制振構造の留意点とはどのようなものですか?

本来、地震に対する、構造計算は振動力学ですので、ゴムやバネを混入させて、振動を複雑にするので危険になる場合が多いようです。特に強さ、硬さの違う壁は配置のバランスを欠くと偏芯します。

住宅1棟当りの価格は幾らですか?

概ね20~50万円になりますが、規模にもよりますし、詳細は工務店を通じて、代理店へお問い合わせください。

リフォームで使えますか?

理論的には可能ですが、改修規模が大きくなり、実績はありません。

3階建てでも使用できますか?

木造3階建ては構造計算が必要ですので、UFO-Eの使用については他の金物同様、設計責任者の方とご相談ください。

アンカーボルトへのダメージはありませんか?

  1. 地震が発生すると否応なしにアンカーボルトに、せん断力がかかりますが、一般に使用されるZ規格のアンカーボルトで、そのせん断力は約2t、地震で発生するせん断力は最大1t程度ですので安心ですし、UFO-Eで減震するとさらに小さくなります。
  2. 地震で発生するアンカーボルトの引抜き力は、力は強いものが沢山負担するという構造力学の原則から、ホールダウン金物がほとんど負担しますので、一般のアンカーボルトは心配ありません。

UFO-Eは金属が滑った時のブレーキと聞いていますが、ナットで固定された状態で稼働するのでしょうか?

UFO-Eは5mm程度のズレで、静止摩擦と歪摩擦のWブレーキがかかりますが、締り過ぎない、緩まない、さらに、UFO-Eを数ミリ稼働させる、融通性を持った、特殊なナットを使用するので稼働します。

ホールダウン金物は一般のボルトナットですが、UFO-Eの効果に影響ありませんか?

ホールダウン金物は土台からさらに上部で柱に固定されているので、棒鋼は比較的小さな力で曲がります。UFO-Eは数ミリ稼働させるだけですので、十分な曲がりを確保できます。

UFO-Eと耐震構造又は制振構造を併用して効果が有りますか?

UFO-Eは、地震のエネルギーを、建物躯体に入る前に少しでもカットしよう という考え方ですので、耐震構造、制振構造でも減震効果は減りません。なお、

  1. 木造住宅における制振構造の場合、UFO-Eに関係なく偏芯、揺れ幅に ばらつきがある場合が有ります。それは、オイルダンパーのように木材より強い場合の偏芯、粘弾性ゴム、ゲル材など、柔らかい材は、木造の壁が弱って変形が大きくならないと効きませんが、UFO-Eの効果は変わりません。
  2. UFO-Eと耐震構造の併用は大変効果が有ります。