よくある質問

UFO-Eについてお客さまから多く寄せられたお問い合わせをQ&A形式にまとめております。

ねこ免震ってなんですか?

基礎と土台の間にねこ(基礎と土台の間に挟む部材の総称)を挟んで隙間を設け、床下換気を行う工法をねこ土台といい、家屋の建築に広く用いられています。
現代のねこ土台の主流はプラスチック製で、旧来の様な通気性は無く、気密型ではカビの心配もあります。
旧来の耐久性を取り戻した上に免震機能を付加した特許製品で、それを用いて基礎から土台への揺れの伝わりを小さくすることで新耐震基準を超える大型地震による家屋の倒壊を防ぐ―それがSMRCが提案する〝ねこ免震〟です。
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耐用年数はどれくらいですか?

強酸性、強アルカリ性にも変性しません。紫外線が直接当たらない条件での暴露試験では200年越えで変成していません。また、解体時には再生材として再利用します。

保証はありますか?

シロアリ保証、地震倒壊保証共、社団法人ハウスワランティ様で別途、付けることができます。ただし、生命と財産を守ってくれるのは設計の質ですので、保証は製品価格には入れていません

どのくらいの揺れで作動しますか?

震度5強程度、地震加速度で300gal、標準耐震強度の1.5倍程度です。

耐震、免震、制振構造は良く聞きますが、違いは何ですか?

耐震は構造を頑丈にして地震に耐える構造、免震は力を逃がして上部構造に伝えない構造、制振構造はビルなどで、地震の力をすべて受け止め、本体の負担過重を軽減する構法ですが、木造住宅に制振ダンパーの様に構造の違う壁を混入すると危険になることがあるので注意が必要です。
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長周期振動の場合は、どうなりますか?

数秒を超える地震周期のいわゆる長周期振動は、加速度はさほど大きくないので、低層住宅では関係ありませんが、高層ビルでは共振して大きく揺れたり、タンク等は内容物があふれて被害を及ぼすことが有ります。
「ねこ免震シリーズ」は共振させる振動周期を持ちませんので大丈夫です。勿論、共振で増幅された場合も加速度が増大すれば、分散免震効果は発揮されます。

キラーパルスが発生した場合は、どうなりますか?

キラーパルスと言われる地震周期が1~2sで、大きな加速度をを伴う地震は建物被害が大きいのでがこう呼ばれています。大きな地震で建物が少しでも損傷すると、0.1s~0.5sの周期だった家が1~2sの周期になることが多いのでキラーパルスに共振して大きな被害になります。
「ねこ免震シリーズ」は共振させる振動周期を持ちませんので大丈夫です。勿論、共振で増幅された場合も加速度が増大すれば、分散免震効果は発揮されます。

縦揺れの場合でも大丈夫ですか?

建物が破壊するような大きなエネルギーは横揺れが応答(共振などで増幅して)して大きく揺れるので、縦揺れは無視できます。縦揺れは重力に操作されることもあり建築基準法でも特に計算は不要です。

一般的なプラスチック製土台パッキンと併用できますか?

併用できません。

制震ダンパーと併用できますか?

併用してもねこ免震の効果は変わりませんが、異種構造の制振ダンパーを木造に混入しない方が無難です。

設置条件はありますか?

ねこ免震のエンプラUFO-Eとねこ免震パッキンで設置方法は変わりますので仕様書などを確認してください。いずれにしても施工は簡単です。

大規模地震発生後、メンテナンスは必要ですか?

分散して少しづつスライドするので建物、設備へのダメージは少なく、メンテナンスは不要です。

地震でずれて、設備に問題が無いのですか?

UFO-Eは摩擦ブレーキで変形を押さえながら減震するので変位が数mmと少なく、通常の設備配管で十分です。

住宅1棟当りの価格は幾らですか?

規模によって違いますが、エンプラUFO-Eは30万前後、ねこ免震パッキンは10万前後になります。詳しくは、販売代理店に確認してください。

3階建てでも使用できますか?

エンプラUFO-Eが使用できます。

アンカーボルトへのダメージはありませんか?

地震力は摩擦で軽減し、アンカーボルトはショックアブソーバーになるのでアンカーボルトのダメージは少なくなります。熊本地震では震度5強以上が12回ありましたが損傷はゼロです。

2016年の熊本地震では、絶大な効果があったと聞きましたが、具体的に教えてください。

益城町周辺、熊本市内では震度7が2度も襲いましたが、家具が倒れないなど、効果が証明され、幸い、怪我人もありませんでした。とは言え、想定外の地震も考えられますので、家具の転倒防止、避難、防災準備は怠らないようにお願いいたします(UFO-E 熊本地震報告書 参照)

用語解説

(1)耐震構造

建築構造体の剛性と靭性によって地震の水平荷重に耐える、建築基準法のいわゆる耐震基準での考え方で、木造の場合は剛性の高い壁をバランスよく配置することで構成されている。
しかしながら、法律で規制しているのは用途別耐震基準であり、住宅のランクでは、大型地震で完全に倒壊を免れるものではない。

(2)免震構造

地盤を伝って来る地震の揺れを、建物に伝えないように、基礎部分で、積層ゴムまたはローラー等のアイソレーターで地震の力を免ずる構造で、本来大型ビル用であったが、小規模免震建築物においても、建設省告示がなされ、あわせて小規模免震建築物の技術基準が確立するに至った。(平成12年建設省告示第2009号、平成12年建設省告示第1446号)
しかしながら、個人住宅では、免震装置の価格が高いこと、軟弱地盤、砂地盤、積雪地で使えないこと、長周期共振の恐れがあること、メンテナンス費用の負担があるなどの理由で、普及していないのが現状である。

(3)制振構造

元来、大型ビル、鉄骨造等で、弾性範囲を有しない塑性鉄の曲げ抵抗やダンパー等により地震の力を軽減するものであるが、木造住宅に安易に使用すると、剛性の違いから偏芯の危険や建物の固有周期が不規則な地震震動周期と合致して、予期せぬ共振域に入る等の危険がある。
現在、木造の減震ダンパーとして、部分的に使用しているのは、木造の変形が弾性限界の1/120Radを超えると塑性域に入り、固有周期が変化するなど、キラーパルス共振等の倒壊の危険にさらされるので、金属製等の筋交いを併用、又は、木製壁同様、制振材の変形効果を犠牲にして剛性を高め壁倍率の認定を取得して使用している。
大型ビルではその他の制振システムとして機械的、物理的な制振機構を設けて地震の力を軽減している。

(4)ねこ免震(ネコ土台型免震装置の略称で、商標登録名)

住宅免震構造は免震装置(アイソレーター)が4~5個に対して、ねこ免震はねこ土台(基礎パッキン)の代わりに摩擦アイソレーターとして挟むことに依り、摩擦及び数十個のアンカーボルトのバネ力で大きなエネルギーの損失を起こし、力を逃がすことで免震する装置である。
地震の周期に対してアンカーボルトと孔のクリアランスを数ミリ振動するだけなので、地震波に共振しない「ランダム波」を生み、免震効果を高めている。
熊本地震の震源地付近では、2000年以降に建てた新耐震基準の建物の、実に40%の建物に被害があったにもかかわらず、UFO-E仕様の住宅は益城町を含めて、熊本地区に建設の全30棟の全てに地震被害は無かった。